遅漏とは
まずは、遅漏の定義から解説していきます。
遅漏とは「性行為時に自分の意志で射精をコントロールできず、射精に時間がかかる状態」または「性行為時に自分の意志で射精をコントロールできず、射精まで至らない状態」を指します。
射精まで何分以上かかるなどの明確な基準はありません。
遅漏に悩む多くの方はマスターベーションだと問題なく射精でき、性行為だとマスターベーションのように射精できないため、その点も遅漏か否かを判断する基準といえます。
膣内射精障害とは
膣内射精障害とは、射精時に精液が膣内に出ない、またはあまり出ない状態のことをいいます。
膣内射精障害は、男性の精神的、生理学的な問題、または両方によって引き起こされる可能性があります。
精神的な問題としては、ストレス、不安、うつ病、過度の興奮、性的なトラウマ、または性的な自己自覚の低下が考えられます。
生理学的な問題としては、前立腺炎、前立腺肥大症、糖尿病、薬剤の副作用などが挙げられます。
膣内射精障害は妊娠を望むカップルや夫婦にとって問題となる場合があり、一般的な治療法には、生活習慣の改善、薬物療法、行動療法、心理療法などがあります。
男性が膣内射精障害に悩んでいる場合は、専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
遅漏の種類
一口に遅漏といっても、その種類はさらに細分化されています。
ここからは、以下3つの遅漏を種類別に解説していきます。
- 鈍麻性遅漏
- 衰弱性遅漏
- 心因性遅漏
それぞれ見ていきましょう。
種類①鈍麻性遅漏
鈍麻性遅漏とは、男性が十分な刺激を受けても、射精に至るまでに時間がかかる、または射精できない状態を指す遅漏の一種です。
鈍麻性遅漏の原因は、陰茎神経の刺激に対する鈍感や感覚の欠如、または陰茎組織の血流不良、過度な刺激の自慰行為などが考えられます。
この症状は、精神的なストレスや不安、過剰な性的抑制、健康問題なども引き起こすことがあります。
鈍麻性遅漏の治療には、陰茎の感覚を改善するためのトレーニングやセラピー、陰茎への刺激を増加させるための薬物療法などがあります。
また、精神的な原因がある場合には、心理療法やカウンセリングなども有効な治療法のひとつです。
遅漏は症状の程度によって、男性の性的関係や心理的健康に影響を与えることがあるため、早期に専門医師に相談することが重要です。
種類②衰弱性遅漏
衰弱性遅漏とは、加齢によって引き起こる身体機能の低下が原因の遅漏です。
年齢が上がるにつれて男性ホルモンの分泌量が低下することが影響しているとも考えられます。
衰弱性遅漏は、生殖器系や精神的な問題によって引き起こされるため、専門医師の治療が必要です。
治療法としては、生活習慣の見直しや、運動療法などがあります。
適切な治療が行われることで、性生活におけるストレスや不安を緩和し、改善を促すことができます。
種類③心因性遅漏
心因性遅漏とは、男性が精神的な問題によって射精までに時間がかかる、または射精しない状態を指す遅漏の一種です。
精神的なストレスや不安、抑うつなどが原因とされています。
心因性遅漏の精神的な要因には、性に対する不安、性的パフォーマンスへの過度の焦り、抑うつ症状、ストレス、過度の疲労などがあります。
また、薬物やアルコールの乱用、性行為の過度の頻度、性的興奮の強すぎるイメージ、性的なトラウマ、性的な不確実性なども心因性遅漏の原因です。
心因性遅漏を治療する方法には、心理的アプローチと薬物療法があります。
心理的アプローチには、認知行動療法やセラピー、カウンセリングなどがあり、薬物療法では、遅漏の症状に対して効果がある薬剤が使用されます。
これらの療法により、心因性遅漏を治療し、性生活の質の改善を図ることができます。
遅漏のデメリット
遅漏の種類がわかったところで、ここからは遅漏のデメリットについて解説していきます。
ここでは、以下の2つの側面から見ていきます。
- 男性側のデメリット
- 女性側のデメリット
それぞれ確認してください。
男性側のデメリット
男性側の最大のデメリットは、射精まで時間がかかることや射精できないことにストレスを感じることです。
また、それによって性行為を避けることもデメリットとして挙げられます。
さらには、男性としての自信を失いEDになることも少なくありません。
女性側のデメリット
夫や彼氏が遅漏の女性は、自分に女性としての魅力がないと思い込んでしまうことがあります。
この場合も、男性同様性行為を避ける原因になるでしょう。
また、妻や彼女の気持ちとは無関係に、いつまでも挿入が続く性行為が毎回のように繰り返されると女性の身体的負担になってしまいます。
負担が大きくなりすぎると、性の不一致で2人の関係は壊れてしまうでしょう。
ほかにも、遅漏は妊活に悪影響を及ぼす恐れがあります。
これは、膣内で射精できないと子どもを作れないことが原因です。
勃起はしても射精はできない場合、体外受精が必要になるケースもあります。
とはいえ、膣内で射精しなければならないからと男性が焦ると、余計に射精しにくくなることがあり、難しい問題です。
遅漏の原因
ここからは、遅漏の原因を見ていきましょう。
一般的には、以下の3つとされています。
- ストレスやプレッシャー
- 誤った自慰行為
- 過度な飲酒
それぞれ解説していきます。
原因①ストレスやプレッシャー
ストレスやプレッシャーは、遅漏の原因になることがあります。
男性は性行為中にプレッシャーを感じたり、仕事や家庭のストレスなどで精神的な負担を感じることがあります。
これらのストレスやプレッシャーが持続すると、性的な興奮が十分に得られなかったり、射精をコントロールするための筋肉の緊張が強いために遅漏の状態に陥ったりすることがあります。
また、長期的なストレスや不安、抑うつ症状がある場合は、自信を失うことがあり、その影響が性行為に及ぶこともあります。
自信を失うと、また失敗を恐れるようになり、結果的に性的興奮を得ることができなくなり、遅漏の状態が長引くこともあります。
ストレスやプレッシャーは、男性だけでなく、女性への影響も考えるべきです。
女性も同様に、ストレスやプレッシャーによって十分な興奮を得ることができず、性行為にも精神的な負担を感じることがあります。
このように、ストレスやプレッシャーが性に及ぼす影響は男女ともに大きいため、精神的な負担がある場合は専門家に相談することが望ましいです。
原因②誤った自慰行為
誤ったマスターベーションは、男性の遅漏の原因のひとつとされています。
これは、マスターベーションの方法が正しくないことで、正常なセックスの刺激では射精できないことが主な原因です。
誤ったマスターベーションでは、過度な刺激により射精してしまいます。
傾向があるのは、急いで性的快感を得る習慣を身につけた人です。
この行動習慣により、本来の性的興奮をもたらす刺激に興奮しづらくなるため、遅漏を引き起こす原因になることがあります。
また、誤ったマスターベーションによって症状を悪化させてしまうこともあります。
過度の自慰行為は陰茎に対する摩擦を強めることがあり、性的感度を低下させることがあります。
それによって、性行為で必要な刺激を受けなくなり、遅漏につながることがあります。
正しいマスターベーションによって、性的興奮をコントロールし、正常な性的快感を体験できるようになることが大切です。
また、性行為においても、自分自身やパートナーとの良好なコミュニケーションが大切になります。
さらに、ストレスや不安を感じないようにあらゆる方法でリラックスし、自分の心身を整えることが必要です。
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原因③過度な飲酒
過度な飲酒も、遅漏の原因のひとつです。
アルコールは、神経系に大きな影響を与えます。
アルコールを過剰に摂取すると中枢神経系の働きが弱くなり、男性器の感覚が鈍くなることがあります。
これにより、性興奮が弱まって、射精までに時間がかかるというメカニズムです。
また、過度の飲酒による肝臓の損傷が、男性ホルモンの分泌や代謝に影響を与えることもあります。
男性ホルモンが減少すると、性欲や勃起能力が低下するなど、性機能に悪影響を与えることがあります。
くわえて、アルコールは、脳内ドーパミンの分泌を促進するため、快感を得ることができます。
しかし、長期間のアルコールの使用により、脳内ドーパミンの分泌が常に高レベルになってしまうため、性行為の達成感や満足感が低下し、射精までに必要な興奮が得られなくなるという場合もあります。
過剰な飲酒は、身体に多大な影響を与えるため、遅漏やEDなどの性機能障害の原因にもなりえるため、適切な量を守るよう注意することが必要です。
遅漏の改善方法
最後に、遅漏の改善方法を3つ解説して終わります。
手軽なものから医療的解決方法も紹介するので、ぜひ最後まで確認してください。
- 自慰行為を見直す
- カウンセリングを受ける
- ED治療薬を服用する
それぞれ見ていきましょう。
方法①自慰行為を見直す
遅漏の改善には、マスターベーションの見直しが有効です。
マスターベーションは、早漏や遅漏など性的問題を抱える人々にとって、重要なトレーニングツールとして機能します。
まずは、過度な刺激を与えていないか確認しましょう。
たとえば、床にペニスを擦り付けてのマスターベーションや強くペニスを握り込むマスターベーションなどが挙げられます。
自分の体に過度の負荷をかけることは避け、健康的なマスターベーションを心掛けることが重要です。
方法②カウンセリングを受ける
遅漏の改善方法のひとつとして、カウンセリングを受けることがあります。
カウンセリングは、性的問題に取り組む上で非常に有益な手段であり、専門家から適切なアドバイスや支援を受けることができます。
カウンセリングでは、遅漏の原因、症状、経験について話し合うことができます。
遅漏には、身体的要因や心理的要因が関与していることも多々あるため、その効果は絶大。
専門家があなたの状況を適切に評価し、原因を探ることで、より適切な治療やアドバイスを提供することができます。
また、カウンセリングは、遅漏によるストレスや不安を減らすためにも効果的です。
遅漏の経験がストレスや不安を引き起こしている場合、専門家があなたに対して正確な情報を提供し、問題の理解を深めることで不安やストレスを緩和することができます。
カウンセリングは、プライバシーの保護に配慮された環境で行われるため、安心して話ができるでしょう。
専門家は、あなたの話を聞き、問題を解決するためにいくつかの提言をします。
カウンセリングが長期的な遅漏の改善につながるかは状況によって異なりますが、多くの場合、問題解決に向けた良いスタートを切ることができます。
方法③ED治療薬を服用する
ED治療薬は、勃起不全(ED)の治療に使用される薬剤であり、一部の遅漏患者にも効果的です。
ED治療薬は、フィルデナやバイアグラのような医薬品で、一般的にシルデナフィルやタダラフィルといった成分が含まれています。
遅漏改善において、ED治療薬は前立腺炎や心身障害といった病気による遅漏には効果がありませんが、精神的な原因や段階的な訓練法で解決できない場合に有用とされています。
ED治療薬は、体内の一部の血管を拡張させ、血流を増加させながら脳への刺激を促進する作用があるため、遅漏に対する効果も期待できます。
ただし、精神的な原因や訓練的なアプローチで解決できる場合には、ED治療薬を使用する必要はありません。
そのため、ED治療薬を使用する前には専門医の診察が必要であり、指示通りに服用することが重要です。
また、副作用を引き起こすこともあるため、使用前に医師に副作用について確認することも必要です。
遅漏改善ならあかひげ薬局に相談
遅漏には、マスターベーションの見直しや運動、食生活の改善、カウンセリングによるストレス解消などが有効ですが、改善が見られない場合には薬剤治療が必要になります。
あかひげ薬局では、遅漏に関するお悩みに活用していただきたい商品を多数取り揃えています。
遅漏でお悩みの方は、あかひげ薬局までお気軽にご相談ください。
プロに相談することで、不安やストレスを解消し、より充実した日々を送ることができるでしょう。
内原 茂樹 / Uchihara Shigeki
株式会社ワン・ツー創業者
あかひげ薬局創業者
<略歴>
芳香園製薬に入社し、各地支店長を歴任したのちに、独立。
1987年に愛知県名古屋市に精力剤専門店あかひげ薬局を創設。
数多くのTV・ラジオ番組に出演
「おとなの子守唄」「艶々ナイト」「今夜もハッスル」などに出演。
<主な著書>
「中高年のための気持ちいいセックス」(1997年10月、現代書林)
「誰にも聞けなかった精力剤完全ガイド」(2001年3月、現代書林)
<メディア>
・艶々ナイト(テレビ埼玉)
・今夜もハッスル(サンテレビ) 等