早漏（PE）を引き起こす４つの原因と今日から取り組める改善方法

早漏は、性行為のときに男性が自分の意志で射精までの時間をコントロールできず、毎回女性が満足いかないうちに射精してしまうこと、本人またはパートナーが悩んでいる状態です。英語で「Premature Ejaculation（PE）」といいます

国際性医学学会（ISSM）は、射精までの時間を１分以内と定義しています。ただし、射精までの時間には、さまざまな意見があります。例えば、平均的な射精までの時間（６～７分程度）の半分程度の時間とする意見などが挙げられます。

重要なポイントは、望んでいないにもかかわらず射精してしまうことです。例えば、本人が１０分以上は射精せずにいたいと考えている場合、６～７分で射精しても早漏だと感じるでしょう。あるいは、１分程度しか持続できなかった男性が５分程度まで持続できるようになれば早漏が治ったと感じるかもしれません。自分の意志で射精までの時間をコントロールできず、本人またはパートナーが悩んでいる状態が重要なのです。

いずれにせよ早漏の定義は非常に難しいとされています。自分の意志で射精までの時間をコントロールできず悩んでいる方は、この定義に関わらず何らかの対策を講じるとよいでしょう。

早漏はどのような原因で引き起こされるのでしょうか。主な原因として以下の４つが挙げられます。
【主な原因】

・衰弱性早漏
・過敏性早漏
・心因性早漏
・包茎性早漏

それぞれの原因についてみていきましょう。

射精をコントロールする外尿道括約筋（骨盤底筋）のはたらきが衰えて、射精を我慢できなくなることで引き起こされます。筋力が衰える主な原因は、男性ホルモンの分泌が減少することと考えられています。男性ホルモンの具体的な分泌量には個人差がありますが、４０～６０歳ごろに仕事や家庭のストレス増加、環境変化をきっかけとして急激に低下するケースが少なくありません。ちなみに、衰弱性早漏は４０～６０代にかけて起こりやすいといわれています。また、仕事がデスクワークなど、運動不足気味の方も注意が必要です。外尿道括約筋が衰えると、射精の勢いも衰えます。射精時に精液がボタボタと落ちるようになっている場合は、外尿道括約筋が衰えているかもしれません。

亀頭部表面にわずかな刺激が加わっただけで射精してしまう早漏です。通常は性的刺激が脳に伝わり興奮が高まってから射精するため、亀頭部表面にわずかな刺激が加わっただけで射精することはありません。しかし、過敏性早漏の場合は、脳に性的刺激が伝わる前に脊髄の射精中枢が反応してしまうため、わずかな刺激で射精してしまいます。例えば、挿入しただけ、２・３回ほど腰を振っただけ、カリ首や裏スジを刺激されただけで射精してしまうことなどが考えられます。過敏性早漏は、１０代・２０代など、若年層に多いです。健康な人、性欲が強い人でも、過敏性早漏になることはあります。
以下の記事ではより詳しく解説していますので、是非ご覧ください。

＞＞＞関連記事
早漏の改善にはお酒が有効？両者の関係と飲酒時の注意点

心因性早漏は、射精までの時間をコントロールできなかった経験などが不安や緊張を引き起こし、これが原因で実際に刺激を受けていなくてもすぐに射精してしまう状態です。交感神経が活発に働くことで引き起こされます。ちなみに、性行為に関する不安や緊張以外のストレスでも交感神経は活発に働きます。したがって、仕事や家庭のストレスなども、心因性早漏の原因になりえます。心因性早漏は、早漏の主な原因です。２０～４０代に多いと考えられています。

包茎性早漏は、過敏性早漏に分類されるもののひとつです。包茎の方は亀頭が包皮に覆われているため、刺激に対して敏感に反応してしまう傾向があります。これにより、わずかな刺激で射精してしまうこと、射精までの時間を調整できないことを包茎性早漏といいます。ただし、包茎性早漏は包茎の方に限られた原因ではありません。包皮が少しだけ余っている方でも起こりえます。基本的には、亀頭が刺激に慣れれば改善します。
以下の記事では包茎性早漏と対処法について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

＞＞＞関連記事
包茎の方が早漏になりやすい２つの理由と今すぐ始めたい早漏対策

日本人がセックスにかけている平均時間と前戯・挿入・後戯の目安時間を知ることで、自分が早い方なのかそれとも遅い方なのか客観的に把握しておいた方がよいでしょう。
以下の記事を参考にすれば、客観的なデータをもとに射精にかかる時間とセックスにかけている時間を評価できるようになります。セックスについてお悩みの方は参考にしてください。

＞＞＞関連記事
挿入から射精にかかる目安時間と日本人のセックス平均時間

早漏は以上の原因で引き起こされます。原因に関わらず、男性の自尊心を低下させてしまう、パートナーとの関係を悪化させてしまうなどの問題を引き起こすため注意が必要です。早漏は、トレーニングや医薬品・グッズの使用、意識改革などで改善できる可能性があります。具体的な取り組みを紹介します。

早漏はさまざまなトレーニングで改善できる可能性があります。代表的なトレーニング方法は次のとおりです。

セマンズ法は、古くから用いられているトレーニング方法です。具体的には、陰茎を手で刺激して射精しそうになったらストップします。これを、３回程度を目安に繰り返して最後に射精します。セマンズ法の目的は、射精しそうな感覚を理解することです。早漏の方は、この感覚がわからないため意図しないタイミングで射精してしまうケースがあります。

セマンズ法のポイントは、パートナーとのスキンシップの一環として行うことです。基本的には、相互に刺激しながら取り組みます。パートナーの協力を得られない場合は、一人で取り組んでも構いません。最初は乾燥した手で陰茎を刺激して、これに慣れればローションを塗った手、これに慣れれば口、などのようにステップを踏みます。一人で取り組む場合は、オナホールを使用してもよいでしょう。

スクイーズ法は、パートナーと協力しながら射精を我慢するトレーニング方法です。刺激を加えて射精しそうになったら、刺激をやめて陰茎を握ってもらい射精を我慢します。具体的には、親指を亀頭の下面、人差し指を亀頭の上面、中指を亀頭の側面にあてて圧迫します。射精しそうな感覚がなくなったら３０秒ほど静止して再び刺激を加えます。以上を何度か繰り返すトレーニング方法です。スクイーズ法も段階的に刺激を加えていきます。第１段階は手で、第２段階は騎乗位で挿入するだけ、第３段階は女性上位で腰を動かすなどのように行います。パートナーの協力を得られない場合は、一人で取り組むことも可能です。

PC筋（骨盤底筋）を鍛えることは、射精をコントロールする外尿道括約筋を鍛えることになります。衰弱性早漏に特に有効と考えられています。具体的には、以下のトレーニング方法などが挙げられます。

【PC筋を鍛える方法】

1.足を肩幅程度に開いて仰向けに寝る
2.膝を軽く曲げる
3.肛門を締めた状態を５秒ほど維持する
4.力を抜いた状態を５秒ほど維持する
5.３と４を５～１０分ほど繰り返す

以上のほかでは、スクワットも有効なトレーニングと考えられています。

「彼氏が早漏で満足できない」「夫が早漏で不満がたまっている」などの悩みを抱えていませんか。彼氏や夫が早漏だと、性的な満足を感じにくいでしょう。ただし、悩んでいるのは女性だけではありません。
こちらの記事では、早漏の定義を解説するとともに女性が彼氏や夫のためにできる早漏対策を紹介しています。あわせてご覧ください。

＞＞＞関連記事
早漏になる原因と改善方法を解説

医薬品やグッズを使用しても早漏を改善できる可能性があります。

医薬品の中には、塗布することで一時的に感度を鈍くするものがあります。僅かな刺激に反応してしまう場合は、このような医薬品を試してみるとよいかもしれません。また、塗布薬の中には、男性ホルモンを含むものもあります。このような医薬品は、継続して使用することで勃起力を高められる可能性があります。ちなみに、勃起力の低下は、亀頭が敏感になる原因のひとつです。

コンドームの中には、早漏対策用のものがあります。代表的なものといえるのが、通常のコンドームよりもゴムの厚みを増しているものです。最も薄いコンドームの厚みは０．０１mm台ですが、早漏対策用コンドームの厚みは０．１mmもあります。通常のコンドームよりも刺激を感じにくいため、射精までの時間を長くできる可能性があります。

意識を変える

トレーニング、医薬品・グッズの使用のほかでは、意識を変えることでも早漏を改善できることがあります。最も有効と考えられるのが、性行為の前に感じている不安をパートナーに打ち明けることです。例えば、すぐに射精するから嫌われるかもしれない、経験が少ないから下手と思われるかもしれないなどが考えられます。これらを受け入れてもらうことで、性行為に落ち着いて望めるようになるため早漏を改善できる可能性があります。

射精しやすい体位としにくい体位

射精までの時間は、挿入中の体位からも影響を受けることがあります。一般的に、男性が射精までの時間を調整しにくいといわれている体位（以下、射精しやすい体位）と男性が射精までの時間を調整しやすいといわれている体位（以下、射精しにくい体位）は次のとおりです。

射精しやすい体位

射精しやすい体位の代表として挙げられるのが、女性が主導権を握る騎乗位と座位です。挿入の深さや腰を振るタイミングを自分で調整できないため、意図しないタイミングで射精してしまうことがあります。早漏で悩んでいる場合は、できるだけ避けたい体位といえるでしょう。ただし、パートナーの理解がある場合は、ゆっくりと性行為を楽しめる体位になりえます。挿入したまま密着した状態を維持しやすいからです。とはいえ、注意したい体位であることはかわりません。

射精しにくい体位

最も射精しにくいといわれているのが、男女とも片方の肩をベッドにつけた状態で後ろから挿入する後側位です。深く挿入しにくいうえ、腰も動かしにくいため、射精までの時間を長くできる可能性があります。さまざまな体位から自然な流れで後側位へ移行しやすい点も魅力です。

あるいは、正常位も射精しにくい体位といわれています。女性が主導権を握りにくく、男性が腰を振る速度を調整しやすいからです。意図しないタイミングでの射精を防ぎやすい体位といえるでしょう。ただし、すでに多くの男性が経験している体位なので、大幅な挿入時間の延長は難しいかもしれません。

すぐに早漏を防ぎたいなら薬・グッズの使用がオススメ

早漏の原因と改善方法を解説しました。早漏は、男性だけでなく女性の満足度も低下させます。積極的に対策を講じたい状態といえるでしょう。改善する方法として、トレーニングや意識改革、体位の工夫などが挙げられます。ただし、これらの効果は限定的で効果が現れるまで時間がかかるものもあります。より積極的な対策を講じたい場合は、医薬品やグッズを試してみるとよいでしょう。あかひげ薬局は、３３年以上の歴史がある精力剤関連に特化した薬局です。薬局であるため、薬剤師が常駐しており、安心して相談できます。お悩みの方は、最寄りのあかひげ薬局で自分に合った対策を見つけてみてはいかがでしょうか。