セックスレスの解消法とセックスレスカップルの割合

特別な理由がないにもかかわらず、パートナー間で性交またはそれに近い性的接触が1カ月に1回以下であり、今後も長期にわたりその状態が続くと予想されることをセックスレスといいます（日本性科学学会の定義（1994年）を要約）。

ここでいう「それに近い性的接触」はキスや愛撫などです。セックスはお互いの愛情を確認する行為といえるため、価値観によってはカップルの関係性を決定づける大きな問題になります。現在の日本でセックスレスは特別な問題ではありません。
多くのカップルがセックスレスと考えられています。

一般社団法人日本家族計画協会家族計画研究センターが実施した「ジャパン・セックスサーベイ2020」によると、婚姻関係にあるカップルにおけるセックスレスの割合は51.9％です（20～69歳の男女5,029人を対象）。 [1]
その割合は、2004年の調査（31.9％）から右肩上がりで増えています。この調査をもとに考えると、夫婦間のセックスは減少している可能性があります。ちなみに、セックス経験者のうちセックスの回数が月1日未満の男性の割合は61.6％（1年以上なし41.1％・年数回20.5％）、女性の割合は64.2％（1年以上なし49.5％・年数回14.7％）です。どのような理由でセックスレスになっているカップルが多いのでしょうか。

セックスレスの理由はカップルで異なります。また、男女でも異なる傾向があります。ここからは、男性に多い理由と女性に多い理由を紹介します。

東京イセアクリニックが40～50代の既婚者215名（男性95名・女性120名）を対象に実施した「いい夫婦の日／結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査」によると、最も多い理由は「結婚相手が乗り気でない（43.5％）」です。 [2]
この点は男女の価値観の違いを表しています。「ジャパン・セックスサーベイ2020」によると、セックスをしたいと考えている男性の割合は77.9％、女性の割合は41.4％です。[3]男性はセックスをしたいものの、女性から断られていることがわかります。

「いい夫婦の日／結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査」で2番目に多い理由は「その気にならない（26.1％）」、3番目に多い理由は「忙しい・疲れている（13.0％）」です。[4]やや古いデータになりますが、浜松第一クリニックが2013年に20～40代の男女671名を対象に実施した「秋の夜長の性生活調査～セックスレス」でも、「性欲がなくなった（33.8％）」「相手とのセックスに飽きた（21.2％）」がセックスレスの理由1位・2位（その他を除く）となっているため、気持ちが乗らないことも男性に多い理由といえるでしょう。[5]

「いい夫婦の日／結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査」によると、最も多い理由は「その気にならない（33.3％）」です。 [6]

「ジャパン・セックスサーベイ2020」によると、セックスの目的に「相手に求められるから（27.8％）」「義務だから（5.6％）」「なんとなく（5.6％）」をあげている女性が少なくありません。 [7]
男性に比べると、セックスに前向きではない女性が多いと考えられます。女性が仕方なく受け入れることで、セックスレスになっていないカップルもいるでしょう。

「いい夫婦の日／結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査」で2番目に多い理由は「忙しい・疲れている（25.0％）」、3番目に多い理由は「良い意味で『家族』になりすぎた（20.8％）」です。[8]「秋の夜長の性生活調査～セックスレス」で「性欲がなくなった（42.1％）」が1位になっていることから、仕事や家事・子育てで疲れてその気になれない女性やパートナーを父親として捉えるようになったことでその気になれない女性が多いことがうかがえます。[9]
▼こちらの記事では女別セックスの満足度について解説した記事になります。
男女別セックスの満足度と満足度を高める方法

セックスレスは、別れの原因になるほど重大な問題です。どちらかが悩んでいる場合は、できるだけ早く解消するほうがよいでしょう。ここからは、セックスレスを解消するため試してみたい取り組みを解説します。

寝室が余計なものであふれているとセックスの再開は難しくなります。他のものに気を取られてしまうため、きっかけを見出しにくくなるからです。例えば、寝室にテレビを置いていると、見たい番組が終わったらすぐに寝るなどになりかねません。

トレーニング用品などを置いている場合も同様です。パートナーとコミュニケーションを取りやすいように、寝室の環境を整えましょう。余計なものを移動させて、音楽を聴けたりアロマオイルを楽しんだりできるようにすると雰囲気が盛り上がりやすくなります。

セックスレスの背景に多いのが慣れです。パートナーの存在が当たり前になりすぎると、愛情を抱いていても性的な魅力を感じにくくなります。

デートや旅行へ出かけると、いつもと環境が変わるためパートナーの魅力を再認識できることがあります。例えば、海の見えるレストランで食事を楽しむなどが考えられます。お洒落をして出かければ、以前の感情を取り戻せるかもしれません。

ただし、セックスの再開を目的としている場合は、羽目を外して遊びすぎないようにしましょう。
疲れるとそのまま寝ることになってしまいます。良い雰囲気を保ちつつ、2人の時間を迎えることが重要です。

恥ずかしいかもしれませんが、ストレートに愛情を表現することもおすすめです。

いわなくてもわかると考えているうちに、気持ちがすれ違うことは少なくありません。いつの間にかセックスレスになっている場合、お互いに「相手は興味を失っている」と考えている恐れがあります。

したがって、気持ちを伝えることで、お互いの見方を変えられる可能性があります。好きでいてくれているとわかれば、セックスを受け入れてくれるパートナーもいるはずです。難しく考えすぎず、今の気持ちを正直に伝えましょう。

パートナーとセックスの相性が良くないと感じている場合は、不満を抱く前に自分の身体を知る必要があります。性感帯を理解していなければ、パートナーに改善方法を伝えられないからです。いつまでも相手任せにしていると、セックスに不満を抱えたままになってしまうかもしれません。

自分の性感帯はオナニーで見つけられます。お互いが気持ちよくなれる方法を模索することもセックスレスの解消法です。自分もパートナーの要求にこたえる必要があります。

多くのカップルを悩ませているセックスレスの解消法について解説しました。カップルにより原因は異なるため、2人の問題を正確に把握してアプローチすることが重要です。夜のお悩みは、精力剤専門の薬局として35年以上の歴史がある「あかひげ薬局」にご相談ください。

[1][3][7]出典：一般社団法人日本家族計画協会「【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2020調査結果報告書」
https://www.jfpa.or.jp/pdf/sexservey2020/report.pdf
[2][4][6][8]出典：東京イセアクリニック「いい夫婦の日／結婚に関する夫・妻の本音アンケート調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000026711.html
[5][9]出典：浜松第一クリニック「秋の夜長の性生活調査～セックスレス」
https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102156/201310115366/_prw_OR1fl_OfOvF65d.pdf