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ED(勃起不全)の原因とそこから考えられる対処法

投稿日:2022年12月19日 / 更新日:2022年12月19日

ED(勃起不全)は、何かしらの原因でまったく勃起しない、または勃起はするもののそれを維持できないため十分な性行為を行えない状態です。以上の説明からわかる通り、性的な刺激を受けても反応しない状態だけを指すわけではありません。
幅広い状態を指すため、EDに悩まされている方は想像以上に多いといえるでしょう。

この記事では、EDの原因とそこから考えられる対処法を解説しています。

目次

ED(勃起不全)の原因

EDの原因を理解するため押さえておきたいのが勃起のメカニズムです。ペニスは、お腹側に位置する陰茎海綿体(左右一対)と下側に位置する尿道海綿体、これらを取り巻く白膜などで構成されます。

海綿体は細い血管が張り巡らされたスポンジ状の組織です。勃起は次の流れで起こります。

【勃起】

  1. 1.性的な刺激を受けて脳が興奮する。
  2. 2.勃起の指令がペニスへ伝えられる。
  3. 3.これにより陰茎動脈から一酸化窒素が放出される。
  4. 4.陰茎海綿体内でcGMPが増加する。
  5. 5.4を受けて陰茎海綿体の平滑筋が弛緩する。
  6. 6.血管が拡張して大量の血液がペニスへ流れ込む。
  7. 7.陰茎海綿体を取り巻く白膜が広がり静脈を圧迫する。
  8. 8.陰茎海綿体内に血液が押しとどめられてペニスが勃起する。

勃起は、性的刺激を受けたことにより大量の血液がペニスへ流れ込み、これが押しとどめられることにより成立するのです。

何かしらの原因で以上の流れが妨げられるとEDを発症します。勃起が成立するため欠かせない要素として、健康的な神経・健康的な血管・健康的な精神があげられます。

つまり、これらに何かしらの異常が生じるとEDに悩まされる恐れがあるのです。ただし、具体的な原因は多岐にわたります。EDを予防・改善したい場合は、原因を見極めて適切に対処する必要があります。

EDの種類

EDは、原因により次の4種類に大別されます。

【種類】

  • 器質性ED
  • 心因性ED
  • 混合性ED
  • 薬剤性ED

自身の問題がどこに分類されるかわかると対処しやすくなります。それぞれの概要は次の通りです。

器質性ED

勃起が成立するため欠かせないのが、脳の指令がペニスへ伝えられることと血管が拡張して大量の血液がペニスへ流れ込むことです。つまり、脳の指令を伝える神経や血液の通り道にあたる血管に異常が生じると正常に勃起できません。

身体的な問題で勃起しない、あるいは勃起しても維持できない状態を器質性EDといいます。

器質性EDは、さまざまな原因で引き起こされます。最も注意したいのが、動脈硬化の進行といえるでしょう。
動脈硬化は、何かしらの原因で動脈から弾力性が失われた状態です。血管内皮機能が障害されるうえ、血液の通り道も狭くなるため勃起に悪影響を与えてしまいます。

動脈硬化の危険因子は、加齢・肥満・喫煙・運動不足・高血圧・脂質異常症・糖尿病などです。生活習慣と密接にかかわっている病気といえるでしょう。

神経障害も器質性EDの原因になりえます。性的な興奮をペニスへ上手く伝えられないからです。神経障害の原因もさまざまですが、身近なところでは糖尿病性神経障害、脳卒中などがあげられます。また、前立腺がんの手術や事故などにより神経がダメージを受けた場合も器質性EDになることがあります。

以上のほかでは、内分泌機能の低下も器質性EDの原因です。特に関わりが深いものとして、男性ホルモン値の低下があげられます。男性ホルモン値が低下すると、男性機能の衰えを感じることが少なくありません。低下の原因はさまざまですが、加齢の影響が特に大きいといえるでしょう。

心因性ED

勃起が成立するため、精神面の安定も欠かせません。何かしらの問題を抱えていると、勃起の命令をペニスへ上手く伝えられないと考えられているからです。精神的な問題で引きこされるEDを心因性EDといいます。

心因性EDの原因もさまざまです。代表的なものとして、身近なストレスがあげられます。例えば、性行為で失敗した経験などが考えられるでしょう。
「今回も失敗したらどうしよう」「彼女に嫌われたらどうしよう」などの不安がEDを引き起こします。あるいは、仕事のストレスやパートナーとの不和、子作りのストレスなども原因としてあげられます。

性行為とは無関係のストレスも原因になりうる点がポイントです。これらのほかでは、本人もはっきりと自覚していないトラウマなども原因になりえます。

同様に、精神疾患にも注意が必要です。代表的なものとして、うつ病があげられます。EDと関係する理由は、性欲を含めた意欲が失われるため性的な刺激に反応できなくなるからです。厚生労働省の発表によると、うつ病の患者数は急増しています。 [1]
また、本人に自覚がないままうつ病を発症している方も相当数いると考えられています。EDと同時に精神的な不調を感じている場合は、うつ病をはじめとする精神疾患に注意が必要です。
こちらの記事では心因性EDについて解説した記事になります。

>>>関連記事
心因性EDとは|考えられる原因と検討したい4つの解決策

混合型ED

上記2つが合わさって引き起こされるEDです。
例えば、動脈硬化でペニスへ血液を送りにくくなっているところに仕事のストレスが加わり、勃起しなくなったなどが考えられます。このようなケースでは、悩みすぎると症状がさらに重くなってしまう恐れがあります。

あるいは、糖尿病で勃起しにくくなっていることがストレスになり、完全に勃起しなくなるなども考えられるでしょう。いずれにせよ、さまざまな要因が複雑に絡み合っているため、上記2つのEDに比べるとはっきりとした原因を見極めにくくなります。

薬剤性ED

服用中の薬剤の副作用で引き起こされるEDです。EDを引き起こす恐れがある薬剤はさまざまです。問題を起こしやすい薬剤のひとつとして降圧剤(高血圧の治療薬)があげられます。現在のところはっきりとした機序はわかっていませんが、動脈硬化を患っていると薬剤の影響でペニスへ流れ込む血液の量が少なくなることなどが影響していると考えられています。

うつ病の治療に用いる抗うつ薬もEDを起こしやすい薬剤と考えられています。ただし、うつ病を発症すると性欲が減退するため、影響に気づかないことが少なくありません。病状が改善して性行為を再開した時点で気づくケースが多いと考えられています。

以上のほかにも、EDを引き起こす恐れがある薬剤は存在します。いずれにせよ、服用前に医師から副作用の説明を受けておくことが重要です。また、EDに気づいた場合も、勝手に減薬や休薬をしないようにしましょう。さまざまなトラブルが想定されるため、まずは医師に相談することをおすすめします。

ED(勃起不全)の治し方

EDは以上の種類に分かれます。それぞれのEDにどのように対処すれば良いのでしょうか。

器質性EDの治し方

具体的な対処法はケースで異なりますが、基本的には原因になっている疾患を治療します。例えば、糖尿病による動脈硬化が影響している場合は、これらの治療が欠かせません。すでに治療を受けている場合は継続すること、まだ治療を受けていない場合は検査と治療を受けることが重要です。

前述の通り、器質性EDは生活習慣病と密接にかかわっています。したがって、生活習慣の見直しが必要になるケースも多いでしょう。具体的な取り組みは、この後の章「日常で行えるED改善」で紹介しています。生活習慣が乱れている方は参考にしてください。

以上を基本としますが、これらは即効性に乏しいといえます。すぐにでも性行為を行いたい場合は、EDそのものに対するアプローチも必要です。具体的には、ED治療薬の服用などが考えられます。

心因性EDの治し方

まずは、EDについて理解を深めるとともに改善できる可能性を認識することが重要です。また、パートナーの理解と協力を得られればスムーズに対処しやすくなります。

具体的な治療法として、PDE5阻害薬があげられます。PDE5阻害薬は、cGMP(平滑筋を弛緩する物質)を分解するPDE5(酵素)を阻害してcGMPの濃度を高める薬剤です。平滑筋を弛緩させる働きを期待できます。

PDE5阻害薬と併用されているのが心理療法です。例えば、感覚焦点法・ノンエフェクト法などの心理療法があげられます。感覚焦点法はリラックスした状態で性行為を楽しむことに焦点を当てたトレーニング、ノンエフェクト法は勃起不可の条件下で半勃起させて亀頭の感覚に集中するトレーニングです。実際の治療では、さまざまな心理療法を組み合わせて行うこともあります。

薬剤性EDの治し方

まずは服用している薬剤の影響を正しく評価する必要があります。服用中の薬剤によりEDが引き起こされている場合は、副作用が起こりにくい薬剤に変更してもらう、服用量を減らすなどで対処します。いずれにせよ、主治医の指示に従うことが重要です。

勝手に薬剤の服用をやめる、服用量を減らすなどを行うと、持病が悪化することや想定外のトラブルに発展することがあります。また、薬剤の飲み合わせを考慮したうえで、ED治療薬などを服用することもできます。当然ながら、この場合も医師に相談が必要です。

日常でおこなえるED改善

EDは日常生活と深くかかわっています。したがって、生活習慣の見直しも有効な対策になりえます。気を付けたいポイントは次の通りです。

食事

 

乱れた食生活は生活習慣病のリスクを高めます。高血圧や糖尿病、脂質異常症などは動脈硬化の危険因子です。

暴飲暴食が続いている場合は、食生活を見直しましょう。ポイントは、塩分を控えつつ毎日の食事から5大栄養素(糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル)と食物繊維をバランスよく摂ることです。

具体的には、魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻、キノコなどを積極的に摂り、動物脂、脂身の多い肉、菓子類、アルコール飲料、甘味飲料などをできるだけ控えます。主食・主菜・副菜が揃った食事を1日3回規則正しく摂る点もポイントです。

健康的な食生活を意識することで、トラブルを遠ざけやすくなります。

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運動

運動不足と肥満はEDの危険因子としてあげられています。また、これらは糖尿病をはじめとする生活習慣病の危険因子でもあります。

したがって、定期的な運動も普段から取り組みたい対策といえるでしょう。EDの危険因子を遠ざけるため行いたいのが有酸素運動です。

ジョギングやウォーキングなどが該当します。サイクリングも有酸素運動に含まれますが、サドルが会陰部を圧迫するためEDに悪影響を与えるとする考えもあります。心配な場合は、他の有酸素運動に取り組むほうがよいでしょう。

EDを予防するため取り組みたいのが筋力トレーニングです。男性ホルモンの分泌を促す働きなどを期待できます。有酸素運動と筋力トレーニングは目的が異なるため、これらを組み合わせて行うことをおすすめします。

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筋トレでEDを予防できる理由と勃起力の維持におすすめしたい筋トレ

ストレス軽減

過度なストレスは勃起機能に悪影響を与えます。日常生活の中にストレス解消の時間を設けておくこともED予防につながる可能性があります。

取り組みたい方法は人により異なりますが、運動・入浴・読書・旅行などがあげられるでしょう。嫌なことを忘れて趣味に没頭できる時間を作ることが重要です。また、ストレスは精神的なものだけではありません。

睡眠不足などが続くと肉体的なストレスもかかります。肉体的なストレスを減らすため、規則正しい生活を送ることも大切です。

ストレスによる勃起力の低下は下記の記事にも書いてありますので、合わせてご覧ください。

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禁煙

喫煙もEDの危険因子です。血流を障害することや交感神経を刺激すること、血管内皮細胞を障害することなどでEDを引き起こすと考えられています。

さまざまな悪影響をもたらすため、タバコを吸っている方は禁煙に取り組みましょう。我慢できない場合は、禁煙補助薬を利用することもできます。

EDは原因にあわせて対処することが重要

EDに悩まされるときに考えられる原因を解説しました。心因性EDの場合は、精力剤がきっかけになることもあります。自分で対処したい場合は試してみるとよいかもしれません。興味のある方は、精力剤専門の薬局として35年以上の歴史がある「あかひげ薬局」にご相談ください。

[1]出典:厚生労働省「図表1-2-9 こころの病気の患者数の状況」
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/18/backdata/01-01-02-09.html

内原 茂樹 / Uchihara Shigeki

株式会社ワン・ツー創業者
あかひげ薬局創業者

<略歴>
芳香園製薬に入社し、各地支店長を歴任したのちに、独立。
1987年に愛知県名古屋市に精力剤専門店あかひげ薬局を創設。
数多くのTV・ラジオ番組に出演
「おとなの子守唄」「艶々ナイト」「今夜もハッスル」などに出演。

<主な著書>
「中高年のための気持ちいいセックス」(1997年10月、現代書林)
「誰にも聞けなかった精力剤完全ガイド」(2001年3月、現代書林)

<メディア>
・艶々ナイト(テレビ埼玉)
・今夜もハッスル(サンテレビ) 等

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